2000/08/26(土)〜2000/08/27(日) 伊豆の峠と海岸線 200km


走行ルート(図はいずれ・・)

一日目
伊豆高原駅〜R135〜伊豆オレンヂセンター〜河津町〜県道14号〜R414〜県道15号〜婆娑羅峠〜道の駅 花の三聖苑〜松崎町〜県道121号〜蛇石峠〜走雲峡ライン〜入間キャンプ場 95km

二日目
入間キャンプ場〜R136(マーガレットライン)〜妻良港〜松崎町〜堂ヶ島温泉(道端で休憩)〜土肥港〜県道17号〜戸田港〜R414〜沼津駅 105km

伊豆半島は以前の天城峠越えで縦走しただけで、海岸線はほとんど走っていません。よって今回は1泊2日で伊豆半島を制覇することにしました。ただし、東伊豆の温泉地帯は以前伊豆大島からの帰りに道路事情の悪さを味わったことがあるのでパス。南伊豆と西伊豆がターゲットです。
前日に西伊豆の三余荘YHに連絡を入れたところ、明日はやっていないとのこと。じゃあキャンプかな。北海道ツーリング以来使ってないキャンプ装備を活かすためにも。南伊豆町の入間キャンプ場(テント持ち込み1泊1000円)に泊まることにしました。

今回の装備はMTB(ATX-830)にフロントバッグとパニアバッグ。パニアバッグの上にはテントとマットを縛り付けます。北海道装備のサイドバッグを小型のパニアバッグに変更した軽量版キャンプ装備。着替え等が少ない分、自炊道具も入れてみました。


2000/08/26(土) 一日目

早起きをしてよみうりランドの坂を越え、小田急線読売ランド駅発05:48の列車で伊豆へ。
小田原と熱海で乗り換えて、伊豆急線に乗り込む。当初の計画では終点の下田まで輪行してから走り始めることにしてたんですが、せっかくなので東岸も少しだけ走りたくなってきました。電車代も浮かせられるし。

そこで、熱海や伊東などの有名観光地より南なら交通量も少ないんじゃないかという希望的推測から、伊東駅の南10kmほどの伊豆高原駅で下車。08:38。高原というからにはきっと標高が高くて、その分楽ができるはずです。と思って標高データで調べてみると標高65mしかない。伊豆高原のふもとって意味なのか。ちぇっ。
まだ朝早いのであまり人のいない伊豆高原駅は、かなり広くて飲食店も結構入ってたりして、この辺りがかなり賑わっていることが分かります。まだまだ車も多そうだなあ。
自転車を組み立てて09:15にスタート。空は若干曇りがち。

海沿いのR135
海沿いのR135
暑いー。さすが真夏の伊豆。海沿いのR135は狭くて車が多くてあんまり快適じゃありません。起伏もあるので結構疲れる。さっさと南へ抜けてしまおう。
かえる電車
かえる電車
道路左手の崖の下には乗ってきた伊豆急線が走っていて、伊豆全域に勢力を広げている「イズノスケ」というかえるの顔が書いてあったりします。

ウルトラ生ジュース
ウルトラ生ジュース
東伊豆町を抜けて河津町に入りしばらく行くと、「ウルトラ生ジュース」という看板を掲げた伊豆オレンヂセンターという建物が。生ジュースの上にウルトラまで付けるなんて卑怯だよ勝てないよ、とかぶつぶつ言いながらオレンヂセンターに吸い込まれる。10:40。
夏みかんと蜂蜜と何かをミキサーで粉砕したジュースです。400円也。おいしいけど、量のわりにちょい高いかな。
店を出たところで、店の前で切手を売っていた(大きめの)お姉さんに声をかけられて少し話す。私としては結構交通量が多いと思っていたけど、いつもはこんなもんじゃないらしい。下田の方までずっと車が詰まっているとか。想像したくない・・。伊豆観光マップをもらい、礼を言って出発。

内陸はすぐ山の中
内陸はすぐ山の中
河津川の河口から県道14号で内陸へ入る。11:00。天城越えの時に桜並木を鑑賞した川沿い道路を5kmほどさかのぼり、R414との合流交差点で左折して南下。ちょっと内陸に入ると結構な山の中です。車も少なくなり快適になってきました。
そして標高差200mほどの無名の峠を越えて松崎街道こと県道15号と合流し、婆娑羅(バサラ)峠(標高差200mと少し)を目指す。
地図がないと分かりにくいですが、天城越えのルートとできるだけダブらないようにジグザグに走ってます。ダブっているのは河津川沿いの5kmだけ。

ミステリーゾーン
ミステリーゾーン
県道15号に沿ってしばらく走っていると、道端の自販機に見慣れないジュースが。「ミステリーゾーン」。あ、これジュースの名前じゃなくて何が出てくるか分からないボタンってことか。やるしか!
勢いこんでコインを入れたら、出てきたのはコインでした。電源入ってないよ・・。

婆娑羅峠(婆娑羅トンネル)
婆娑羅峠(婆娑羅トンネル)
何度か日陰で休憩を入れながら山の中の道を登り続け、12:50に婆娑羅峠の婆娑羅トンネルに到着。特に眺望がきくわけでもないので、とっととトンネルをくぐって松崎町に入り、下り始める。
しばらく下っていくと左手に奇麗な川。小魚がたくさん泳いでいて、青いイトトンボなんかも多いです。良いなあ。しかしここで撮った川写真/川動画のファイルは、後で見たらなぜか全部消失。どうしてー?

道の駅 花の三聖苑
道の駅 花の三聖苑
13:15に道の駅 花の三聖苑で昼食。鶏照焼き丼みたいなの。敷地内には復元されたらしい古い造りの建物がいくつか建っていて、温泉もありました。

さらに下っていって松崎市街。このへんはたぶん西伊豆です。ちょっと南下して、またすぐに県道121号で内陸に向かい、今度は標高差300mの蛇石(じゃいし)峠へ。
蛇石峠までののどかな道
蛇石峠までののどかな道
この道がまたとても良い田舎道で、道路脇の小川に群れるカルガモやシラサギを眺めながらのんびり走る。こういう道大好き。
途中で本気服装のロードレーサーの男女が休憩していたので、挨拶しながら追い越す。

登り坂の傾斜が急になり、道路が薄暗い杉林の中を蛇行し始めた頃、さっきのロードの男性にあっという間に抜かれる。やっぱり速い。
途中でコンクリート壁から樋が突き出して水が流れ落ちていたので、頭から水を被ってボトルにも補給。わざわざ樋が据えられているってことはきっと飲めるってことなんだろう、とあまり深く考えずにガブガブ飲む。
蛇石峠
蛇石峠
15:25に蛇石峠に到着。ロード男性が連れを待って休憩してました。南伊豆の海岸に車で来ているそうで、一旦蛇石峠を越えて松崎まで行ってから折り返して戻ってきているところらしい。元気だなあ。ところでさっきの湧き水飲めるんですかね? と聞くと、多分飲めるんでしょう飲んじゃったしとの回答。それ私と同じです。

登りと同じく田んぼの中の道を下っていき、下賀茂温泉のあたりでR136にぶつかる。なんか温泉メロンとかが作られてます。ここからR136に沿って500mほど西へ進み、電子地図で見つけていた「走雲峡ライン」という細い道で石廊崎方面へショートカット南下。

走雲峡ライン
走雲峡ライン
走雲峡ラインは標高データの計算通り、すごい傾斜の山道でした。たぶんこれは農道みたいなもんで、車が快適に走るという用途は想定してないんでしょう。汗ダラダラ。ちょっと休憩しようとすると汗蒸気を察知した大きなアブが2匹3匹と寄ってきて、おちおち休憩してもいられません。
どうやらこうやら南海岸線沿いの県道16号に合流して西に向かい、海岸線特有のアップダウンでまた苦しめられながら(しかしアブはいなくなった)最後の一走り。
入間キャンプ場
入間キャンプ場
県道から海岸方面へ落ちるような急傾斜の枝道を降りていって、17:30に入間キャンプ場に到着。本日の走行距離は95km。あー汗かいたー。わりとこぢんまりとしたキャンプ場です。
受付は海岸の方にある民宿で。おばちゃんに一人テント持ち込みであることを告げると、申込書を引っ込められて「じゃあ1000円置いて」と言われました。何かまずいことを言ってしまったのか、もともと無愛想な口調なのか。とにかく金を払ってキャンプ場に戻る。

植木の側でテント設営。をしているとまたアブが寄ってきました。ああうっとうしい。そこで輪行ショルダーベルト補助用に持ち歩いている肩パッドを取り出し、アブ叩きとして使ってみる。これがなかなか具合が良い。次々と寄ってくるアブ共をバシバシ叩き落とし、10匹以上の屍の山を築いた頃にようやくアブ切れとなりました。やれやれ。

民宿おばちゃんによるとこのあたりには風呂に入れるところはないらしいので、仕方なくキャンプ場のシャワー室(水)にタオルとボディソープを持ち込んで汗を流す。いくら一日暑い思いをしたといってもこれはちょっと冷たい。でもまあさっぱりすることができたのでいいか。

米炊き(失敗)
米炊き(失敗)
今回は自炊道具(ストーブ、コッヘル(小型鍋)、米、他)を持参し、初の自炊キャンプです。コッヘルに米と少し大めの水を入れて炊飯開始。後からやってきた大学生風のグループ(実は社会人だった)の大型テント設営作業にヘッドライトを貸してやったりしつつ、ストーブの青い炎を眺め続ける。
日が落ちていてもかなり暑く、こうしてテントの中にいるとまた汗が出てきます。
まだかなあ。もういいかなあ。やっぱりもう少し。などとかなり時間をかけて出来上がったものは、外側は焦げてバリバリ内側はおかゆドロドロという、非常に分かりやすい失敗作でした。しかし我ながらこんな失敗の仕方は初めて見た。吹きこぼれを抑えるために火力を落としたのがまずかったんだろうか。
出来てしまったものはしょうがないので、フリーズドライのマーボ丼の具や粉末スープでなんとかやっつける。ふう。さらに汗が・・。
食事を終えた後はテントを出て、晴れてきて良く見えるようになった星を眺めながらしばらく涼み、それから再びテントに這いこんで無理矢理寝ました。暑い・・。


2000/08/27(日) 二日目

・・暑い。03:30に目を覚まし、虫が入ってくるのも構わずテントの入口を全開にしてできるだけ温度を下げる。仰向けのまま入口越しに空を見上げると、あ、星が奇麗だなあ。でも眠いので寝ます。寝ました。

05:00に改めて目を覚ます。もう明るいです。今日は良い天気。
まずは朝食。アウトドアショップで買ってきた、お湯で煮るだけのインスタントパスタ。これがまともにおいしくてびっくり。昨日あれだけ手間をかけて失敗した白飯のことを考えて、ちょっと空しくなる。
でもこれだけではイヤってほど登ったり下ったりする本日のルートは走れないので、カロリーメイトも追加です。

テントを畳み、近くの小川でカワトンボ(羽根が黒い)を見つけてデジカメで狙い(撮れなかった)、06:45にキャンプ場を出発。今回のキャンプではグループやカップルしかいなくて、いろいろ話したりできなかったのが残念でした。

またすぐに山の中
またすぐに山の中
太陽光線がまだ横から差す中、R136に合流して伊豆西岸制覇のスタート。R136がちょっと海岸から離れると完全に山の中になり、道路と植物と山以外には何もありません。まずは100m未満の丘越えで一汗かく。
妻良港の絶壁
妻良港の絶壁
下っていくと妻良(めら)港という漁港を見晴らす展望台がありました。港の向こうの絶壁には奇麗な断層が。07:20。

高度計に現れる凸凹具合
高度計に現れる凸凹具合
妻良港を通過してまた登り。今度は200mの峠クラスで頂上付近がギザギザになってます。木々の隙間から時おり見える真っ青な海を心の支えにしつつ、ジリジリ登る。きついー。そして暑いー。
PROTREKツインセンサ(高度計付き腕時計)を見ていると、いかにひどい凹凸になっているかがとてもよく分かってゲンナリです。

さらに小さい凹凸を越えて、昨日も通った松崎町へ。なんだか疲れがひどいため、とりあえずカロリーを摂ることにしました。コンビニで「まるごとバナナ」を買い、日陰で食べつつ休憩。まだ1/4くらいしか走ってないのに・・。09:20。

再び100mほどの丘を登っているうち、疲れて眠くて仕方なくなってきました。このまま走り続けるのは危険だな。どこかで一旦休憩しよう。
休憩場所発見
休憩場所発見
堂ヶ島温泉のあたりで、何やら立派な歩道と日陰になっている階段?を見つけたので、この階段部分で一眠りすることにする。このへんは歩いている人もいないし(車は通るけど)。うーコンクリートが生暖かいけど仕方ない。10:00。
30分ほど寝ると、どうにか体調も回復してきました。これならいけそう。起きてみると、コンクリートに肩甲骨と尻の形が汗でクッキリ。

田子漁港
田子漁港
いくらか気分も良くなったので、田子港や安良里(あらり)港や宇久須(うぐす)港ではR136から寄り道して港町を通ってみたりする。あんまり人が歩いてないなあ。あそうか、今日は特に暑いからか。こんな日にわざわざサイクリングしている人間もいないよなあ(実際、最後までチャリダーには一人も会わなかった)。

100m級の丘を2つ越え、恋人岬という場所も関係ないので素通りし、11:40に土肥(とい)港に到着。
ここから駿河湾を挟んで田子の浦港までフェリーが出ていて、そこから電車で帰ることができます。あまりの暑さと坂の多さにここでのエスケープも考えたんですが、目の前で1日4便のフェリーうち1便が出ていってしまうのを見て心を決めました。これは神様が走れって言ってます。走りますよ。

土肥港で高級昼食
土肥港で高級昼食
そうと決まれば昼ご飯。港のメインストリートで店を探し、旅装備のオートバイが止めてあってなんとなく良さそうな魚定食屋に入る。しかしメニューを見ると1,500円くらいから。しまった本気の店だったー。この際一番安いのを頼むのもシャクなので、2,000円の煮魚定食を注文。なかなか豪華なのが出てきました。当然うまい。これで気合を入れて残り50kmを走らなければ。

店を出て再びカンカン照りの中を走る。ここからは内陸へ向かうR136と別れ、海沿いの県道17号へ。
トントーンと標高250mまで上がっている坂道をノロノローと登り、下りで体力回復に努める。でも苦しい。

13:30に戸田(へだ)港。海に張り出した岬で囲われた海水浴場に、ビーチパラソルがいっぱい咲いています。あー全く楽なレジャーをしやがってー、などと完全な言いがかりを心の内に秘めつつ通過。
戸田港からの一気登り
戸田港からの一気登り
残る登りは150mが二つです。しかしいきなり目の前に現れた急傾斜に精神的なダメージを受け、しばらく目を閉じて気分を立て直してから登り始める。

県道17号から見下ろす青い海
県道17号から見下ろす青い海
でもやっぱり一気には登れません。体がかなり熱くなってきたので、道路脇にときどき現れる木陰で休憩しつつちょっとずつ進む。なんか「途中で休憩」じゃなくて「次の木陰まで息を止めてダッシュ」みたいな感じになってきました。眼下に見える海は猛烈に奇麗なんですがー。

登り終了〜(心底嬉しい)
登り終了〜(心底嬉しい)
それでもいつかは登り終わることになっているので、登り終わりました。14:45に最後のトンネルであるところの井田トンネルに到着。うわー登り終わってこんなに嬉しいのは初めてー。

ゴールの沼津が見える
ゴールの沼津が見える
相対的にすごく楽しい気分で150mを下り、伊豆半島のくびれの内側に入る。ここから沼津までは海岸沿いの平坦路なので楽勝です。海の向こうに沼津市街がクッキリ。

一旦別れていたR414と再び合流し、一路沼津へ。ここいらへんは道路が狭くて車も多くてつまんない所です。

10000km達成
10000km達成
R414を走っているうち、サイクルメータの積算距離が9998km、9999km、10000km! やった大台達成!!
しかしこれでメータの上限を振り切ったと思ったら、10001kmからまだ増え続けるのでした。あ、19999kmが上限なのか。勘違いしてた。

16:40に沼津駅に到着し、17:06の東海道線で輪行帰宅となりました。走行距離は105km。



今回は本当に疲れました。暑い盛りの伊豆で狭い個人用テントでキャンプをするというのも無理があるし、その結果回復していない体調で起伏の激しい海岸線を炎天下100km走るというのも無茶でした。
でもこういう無理や無茶も、後で考えると楽しいんですけどね。




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