
| ※ルート図形情報ファイルの閲覧にはゼンリンの電子地図帳Z[zi:]シリーズが必要です。 |
2000年8月の蓼科・麦草峠ツーリングの帰りの輪行で出会ったサイクリスト=ふじさわさんと、一泊二日のツーリングを計画しました。ちなみにふじさわさんとは2001年のツールド秩父でもご一緒してたりします。
ふじさわさんの発案で静岡県の大井川を下流から遡っていくルートを設定。ふじさわさんは井川湖あたりまで輪行を含めて走ったことがあるとのこと。さらに井川湖から山伏(やんぶし)峠を越えて山梨県の雨畑渓谷に抜ける「井川雨畑林道」も考えてたんですが、道路崩壊による通行止めが多いこととダート具合に不安が残るということで、井川湖でVターンして静岡駅へ降りていくことにしました。
前夜段階での天気予報は当日午前中30%。微妙だ・・。
2002/05/18(土)
前日が会社の飲み会で帰宅後準備したりしていたため、またしても4時間睡眠とかで起床。前々日に準備しておけば良いのは分かってるんだけどなー。
ランド坂を越えて小田急線読売ランド駅まで走り、手早くパッキングして05:48の列車に乗車。
車内では朝帰りのサラリーマンに話しかけられてスポーツ談義。「俺も時々山登りはするけど、最近は全然体動かしてなくてダメだ不健康だ」とサラリーマン氏。じゃあ自転車どうですか良いですよ自転車是非!!
小田原駅で駅弁を買って新幹線に乗り換え、ふじさわさんと合流。おはようございます。
車窓から外を見ていると、雨が降りだしてだんだん強くなっていってる。困ったな。大井川沿いには大井川鐵道が走っているので、それで上流まで輪行していってしまいましょうか、という話も出てくる。でもそうするとツーリングにならないし・・。
出発予定地の島田駅で08:35に下車。結構降ってるけどとりあえず走ってみましょう。宿泊場所に考えていた接阻峡(せっそきょう)温泉の民宿に電話予約を入れ、雨具を着込んで出発!
最初に日本最長の木橋である蓬莱(ほうらい)橋へ。走って10分。私は初めてです。
雨の蓬莱橋を走る
おーこれは長いな。管理小屋で自転車通行料70円を払って往復してみる。木製なので濡れていると滑りやすく、また傷んで修復してある個所が結構凸凹していて、思ったよりもスリリング。以前にふじさわさんが来た時には強風で、自転車ではかなり危なかったらしい。
土手の遊歩道に乗って上流へ走りだす。
途中歩道脇のトイレに寄った際、気になってパニアバッグの中を調べてみると、ああっなんかバッグ内に水がたまってるっ。バッグ内の防水をいい加減にしかやっていなかったので、サブのデジカメが浸水寸前。危なかった。電子機器類をそれぞれジップロックの小袋に入れて防水完了。
雨の中を我慢して走り続ける。大井川沿いにはサイクリングロードが切れ切れにしか整備されておらず、ちょっと走るとすぐに切れてまた車道に戻されてしまいます。この車道がまた狭くてクルマが多くて走りづらい。大型ダンプの巻き上げる水煙がたまらん。なんとかしてー。
我慢走行すること約15km。11時をすぎて少し腹も減ったので、川口発電所の近くの交差点の立喰そば屋に逃げ込む。私は月見うどんとおでん、ふじさわさんはラーメンを注文。ふじさわさんは店のおばちゃんにすぐ先のトンネルを迂回する旧道について聞いたりしてます。
そば屋で休憩
一息ついて外に出ると、雨が止んでいる。ああ良かった。
雨具を脱ぎ、クルマがほとんど入ってこない旧道を気持ち良く走行。やっと自転車的に楽しくなってきましたよ。
新鍋島トンネル旧道
さらに大井川東岸の県道を走っていると、道路の両脇に茶畑が目立ち始めました。川根町に入ってからは「川根茶」の看板やのぼりがあちこちに。そうか、静岡といえばお茶だったな。
川の向こう側から汽笛の音が聞こえてくる。一日に数本出ている大井川鐵道のSLです。走ってる走ってる。煙を吐いてるから遠くからでもすぐ分かるなあ。
大井川鐵道のSL
道の駅 川根温泉に立ち寄ってトイレ休憩。私はついでに売店で紅芋まんじゅうなどを購入。
塩郷駅をすぎたあたりで、ふじさわさんから「この先にちょっとすごいつり橋があるよ」との情報が。行ってみると、大井川を渡るワイヤーつり橋がありました。確かに結構長いけど、そんなに大したことは・・。
結構怖いつり橋
実際に渡ってみて納得(もちろん徒歩で)。怖いですよこれは。足場が肩幅くらいしかなく、ワイヤー製でやたら下がよく見えるため、綱渡りをやっている気分。
下泉駅の先で西岸に渡り、若干道幅の広いR362を走行。茶畑密度は高まる一方。
14時過ぎに道の駅 なかかわね茶茗館(ちゃめいかん)に立ち寄る。もう一度軽く食べようと思って寄ったものの、ここにはお茶の売店があるだけでした。とりあえず実家に新茶など送った後、対面のドライブインへ。
道の駅 なかかわね茶茗館
ドライブインには喫茶店やらそば店やらいろいろあったので、そば店に入り麺類を(またかい)。マスコットらしい犬がうろうろ。
対面のドライブインの犬
その後もいくつか旧道に入ったりしながら上流へ。だんだん山深い感じになってきます。
寸又峡(すまたきょう)と接阻峡の分岐点を接阻峡方面へ折れ、長島ダムへ向かう。と、ダムの手前で道路が「工事中」で通れなくなっており、東岸から西岸へ迂回させられる。この迂回路がまた14%坂を数十m下らされてその分登り返しをさせられるというひどい話なんですよ。プロフィールマップで見ても分かるほど。
にじるアプト式鉄道
ぶつくさ言いながら急坂を下っていると、対岸の崖沿いをアプト式車両(急斜面を登り下りするための歯車付き)がにじり下ってきました。側面の歯車ロゴがカッコ良い。
イカすロゴ
息を切らせて登り返し、17:50に長島ダムの堰堤に到着。雲間からいくらか日が差してきて、明日への希望が見えてきましたよ。
長島ダム
ちなみにダムの近くの斜面は野猿だらけ。
長島ダムからさらに100mほど登り、最後に130mの下りを経て(結構寒い!)、本日の宿「森林露天風呂」に到着。17:30。接阻峡駅の目の前、というか歩いて数歩の位置にあります。
宿に到着
案内された2階の部屋はなかなか奇麗。しかし隣の部屋のおっちゃんおばちゃん団体の騒ぎがよく聞こえるなあ。耳栓を持ち歩いているので寝る時は問題ないですが。
自転車を物置に入れさせてもらい、まずは風呂へ。
風呂は宿の名前の通り、内風呂と露天風呂があります。泉質はヌルヌル。本当は湯じゃなくて人間が溶けてヌルヌルしてるんですけどね。明るいうちの露天風呂はやっぱり良いなあ。
宿の愛犬「ミント」
湯から出て体を拭いていると、ここの宿の犬が脱衣場に入り込んできて目の前に座り込む。名前はミント。人懐こいけどじゃれついたりするでもなく、近寄ってきて傍に居座るだけです。ううっ可愛い。
夕食は玄関脇の日帰り入浴用休憩室で。川魚の焼き物、鹿刺し、シシ鍋、山菜天ぷらなど。うまいな。特に焼き魚は軽く燻製のような匂いがして美味。
宿の夕食
民宿の常で、全部食べたら完全に腹一杯。
食後もふじさわさんと自転車仲間の話などをしていると、近所の人と思われるおっちゃんが入ってきたので一緒に話す。こういうとき自転車旅行だと、近辺を走ってきているので話があいやすいです。明日に予定している井川湖や富士見峠あたりの情報を教えてもらう。
休憩室の窓からはもちろん接阻峡温泉駅が見えていて、話をしているうちに終電が滑り込んできました。その後も駅舎内に人影が残っているので、どうやら当番の人は泊まりらしい。数人で騒いだりしているのが聞こえてきてちょっと楽しそう。
終電後の接阻峡温泉駅
その後体が冷えてきたのでもう一度風呂に入って出てくると、宿のおばちゃんから「井川湖までの道が通行止めになるかもしれない」と気になる情報が。途中の橋の橋脚の状態がまずいとのこと。もしかしたら自転車すら通れないかも。どうしよう。
部屋に戻ってふじさわさんに相談したところ、「じゃあ輪行すれば良いね」と。あっ全くその通りですよ!! 目からウロコが落下しました(気付けよ私)。
ふじさわさんはさらに「自転車をバラさずに載せてもらうことはできませんかね」と宿のおばちゃんに交渉を始めました。おばちゃんも「明日の運転士は誰々だから大丈夫かな・・」って全員顔見知りなんですかー。結局おばちゃんから話を通してもらえることになりました。さすがローカル線。
23時頃に就寝。隣の部屋は先に寝てしまったのか、静かなもんでした。
2002/05/19(日)
7時前に起きて朝食(和食+メロン)を済ませ、荷物をまとめる。おばちゃんから「自転車をそのまま載せる件OK」との返事が。ラッキー。天気は快晴。
見送りミント
駅前に出てくると、どこからともなく雛鳥の声が聞こえてくる。どこ? 耳を皿にして探し回ったところ、道路脇の箱の中で鴨(アヒル?)が飼われていました。
箱入り鴨
駅で切符(厚紙タイプ)を購入。500円。駅員さんが忙しそうにしているので、宿のおばちゃんが窓口に座って販売。いやーお世話になりました。
臨時サイクルトレイン(厚意)
車内に自転車を担ぎ込んで08:00に出発。予想通り乗客は我々だけ。
列車は急斜面(というか絶壁)にへばりつくように走ります。まわりはほとんど森で、緑色のトンネルの中を走っているような感じ。大井川ははるか下方です。
見下ろし100mの鉄橋で一時停止
クライマックスの鉄橋(川面まで100m)では、説明のアナウンスと共に列車も一旦停止。これ高所恐怖症の人は結構くるんじゃないかなあ(自分もちょっときた)。
なんだかあっという間に井川駅に到着。08:37。改札の方は階段があるのでホームの端(普通は通行禁止)から道路に出ると良いよ、と駅員さん。ありがとうございました。
井川駅に到着
ホーム端のゲートをくぐって外に出ると、郵便バイクがすれ違いで入って行く。バイクが駅のホーム走ってるよ・・なんだかすごい。
井川ダムの堰堤を通り、井川湖を見下ろしながら6〜7%の道を登って行く。木陰が多くて気持ち良い。
涼しい良い道
全くクルマが通らないかと思っていたらそんなことはなく、主に井川湖方面に下ってくるクルマが数分に1台くらい通ります。井川駅の北(走ってきたのとは反対方向)にある井川の市街地に向かってるらしいけど、どういう目的なんだろう。
徐々に標高を上げる
わりにすんなりと富士見峠に到着。10:40。峠の展望台から南アルプス方面を眺めると、雲が多くてさっぱり見えない。もう少し早く着いていれば見えたのかも。残念。
見えない南アルプス
気温は15度。結構寒いです。雨具を防寒具として着込み、向こうに下り始める前に峠の看板の前で記念写真。
富士見峠でペアルック
撮った写真を見てみると、なんかペアルックになってるじゃないですか。そういえば二人とも同じモンベルのゴアテックス雨具なんだった。互いに相手を見てるだけじゃ気が付かなかったですよ。傍から見たらちょっとアレかもしれない。
下るとやっぱり寒い! 特に私は寒がりなので、ふじさわさんの2倍くらい「寒い」を連発。日が当たっているところとそうでないところの空気の温度差がはっきり感じられます。
深い谷を見下ろす
しばらくは左手に口坂本(くちさかもと?)の谷を見下ろしながら走行。
12:00ちょうど、作業場のような広場があったのでここで昼食。宿で作ってもらったおにぎりです。眺め最高!
絶景昼食
昼食場所から10分ばかり下ったところで、茶屋と「福養の滝」という看板が。茶屋のおばちゃんに聞くと歩いて数分ということなので、ちょっと見に行ってみる。結構な山道をしばらく歩いて到着。なかなか奇麗。立っていた看板によると、昔は「お馬が滝」と呼ばれていたらしいですよ。
福養の滝
茶屋「駿墨庵(するすみあん)」に戻って地元の産物などを見ていると、おばちゃんがお茶を出してくれました。それじゃということで草もちなどを買い、一緒に頂く。
駿墨庵
斜面に作られたお茶畑の間を縫って下降。13:40に「湯ノ島温泉」に到着して一風呂浴びる。あー冷えた後だから気持ち良い。500円です。
湯ノ島温泉
その後、R362の合流地点手前で山菜天ぷらそばを食べたり、雨がパラついてきたので急いだり。
なんとか雨に降られる前に静岡駅に到着。私の勘違いで危うく小田原(私乗り換え)にも新横浜(ふじさわさん乗り換え)にも停まらない「ひかり」に乗り込みそうになったのをふじさわさんの指摘で回避し、無事に輪行して帰宅したのでした。危ねー。
静岡駅にて輪行帰宅
天候的にイマイチ恵まれませんでしたが、宿も良かったし思わぬサイクルトレインも体験できたし、内容的に満足できるツーリングでした。今度は「井川雨畑林道」にもチャレンジしたいな。
サイクリングレポートへ戻る トップページへ戻る